
奈良県生駒市にある往馬大社。今回、現地を訪れるまで私はずっと、「おうま大社」と読むものだと思っていました😅
「往く馬」と書いて「往馬」。どう考えても私の頭の中では「おうま」です🐎
ところが、実際に訪れてみてビックリ!「往馬大社」と書いて「いこまたいしゃ」と読む。「えっ!これで“いこま”なの?」まったく想像していなかった読み方でした。
しかも所在地は奈良県生駒市。つまり、生駒にある、往馬(いこま)大社。
知っている人にとっては「何を当たり前のことを……」という話かもしれませんが、知らなかった私にとっては、なかなかの衝撃でした😲
そして、この瞬間に思い出したのが大阪・藤井寺市にある葛井寺です。
以前、葛井寺を訪れた時も、私は当然のように、「くずいでら」だと思っていました。
ところが正解は、葛井寺=「ふじいでら」!
しかも藤井寺という地名ともつながっていることを知り、「そうだったのか!」と驚いたことを覚えています。
今回の往馬大社も、それに負けないくらいの発見でした😊
こういう経験があるから、知らない土地を訪れるのは面白い。
本やインターネットで調べれば知識を得ることはできますが、実際にその場所へ行って、「えっ、そう読むの?」「こんな歴史があったの?」と驚いたことは、不思議と記憶に残ります。
そして一つ知ると、以前訪れた場所とのつながりまで思い出す。
葛井寺の「ふじいでら」に驚き、今度は往馬大社の「いこま」に驚く。
こんな小さな発見の積み重ねも、寺社巡りの大きな楽しみなのだと思います。
知らない場所へ行けば、知らないことに出会える。
そして、昨日まで読めなかった名前が、今日からは読めるようになる。
それだけでも旅をした価値があります😊
往馬大社は「おうま大社」ではなく「いこま大社」。
今回もしっかり新しい知識が一つ増えました!
やっぱり、知らない土地を歩くのは楽しいものです⛩️🚶✨
往馬大社
【住所】〒630-0222 奈良県生駒市壱分町1527−1
【主祭神】伊古麻都比古神、伊古麻都比賣神、気長足比賣尊、足仲津比古尊、譽田別尊、葛城高額姫命、気長宿祢王命
【正式名称】往馬坐伊古麻都比古神社
【創建】不明
※Gemini による解説
生駒山の東麓に鎮座する往馬大社(いこまたいしゃ)は、古来より「火」と「山」を信仰の核とする奈良県内でも屈指の古社です。
御利益と祈願内容
祭神の構成(産土神+八幡神系+その母・祖母)から、非常に明確な守護の御利益が得られます。
- 火災除け・火気安全・産業発展:生駒山の神霊である「伊古麻都比古神・伊古麻都比賣神」は、古くから火を司る神(火の神・火の神の妻)として祀られてきました。厨房の安全や、火を扱う職種・産業の繁栄を祈るのに最適です。
- 夫婦円満・家内安全・良縁結び:二柱の産土神が夫婦神であること、また葛城高額姫命から気長足比賣尊(神功皇后)、譽田別尊(応神天皇)へと続く三代の親族・血縁関係が勢揃いしていることから、家族の絆を深める祈願に向いています。
- 安産祈願・子宝・育児守護:神功皇后(気長足比賣尊)と応神天皇(譽田別尊)の母子信仰が根強いため、安産や子供の健全育成を願う参拝に適しています。
- 勝運・厄除開運:八幡神(譽田別尊・足仲津比古尊)の武徳・厄除けのご高配を仰ぐ祈願に向きます。
歴史と主な出来事
- 創建と自然信仰:創建時期は不詳ですが、生駒山そのものを御神体(神体山)として仰ぐ原始の自然信仰が発祥とされ、雄略天皇の時代にはすでに存在していたと伝えられます。『延喜式神名帳』にも記載される古社(式内社)です。
- 皇室の採火神事:大嘗祭(天皇即位後の重要な神事)において、火を起こすための木(スリコギ・スリウス)を献上する官社として重用されてきました。
- 八幡信仰の合祀:鎌倉時代以降、源氏をはじめとする武家から崇敬を受け、八幡五柱(応神天皇や神功皇后など)が合祀され、「往馬八幡宮」とも呼ばれるようになりました。
お勧めの参拝時期
- 10月(例大祭・火祭り)
- 毎年10月第2日曜日とその前日に挙行される「火祭り」は奈良県の無形民俗文化財。古代からの手法で興した「御神火」を2基の松明に移し、駆け下りるダイナミックな神事は必見です。
- 11月上旬〜12月上旬(紅葉期)
- 生駒山ろくの豊かな社叢(奈良県指定天然記念物)が色づき、石段や鳥居を包み込む静寂で厳かな秋の風情を楽しめます。
観光としての魅力
- 鎮守の森(県指定天然記念物):カシやツブラジイなどの常緑広葉樹林に覆われた参道は、一歩踏み入れると外界と空気が一変するような神秘的な静けさに満ちています。
- 本殿の建築美:七柱の神々を祀るため、一間社春日造の社殿が横一列に七棟並ぶ独特の景観を備えています。
- 生駒聖天(宝山寺)との巡礼ルート:近隣の宝山寺や生駒山上のレジャーエリアとあわせて散策しやすく、生駒の自然と歴史的信仰の厚みを一日で体験できるスポットです。
主祭神:伊古麻都比古神、伊古麻都比賣神、気長足比賣尊、足仲津比古尊、譽田別尊、葛城高額姫命、気長宿祢王命
往馬大社の七柱の神々は、元々この地に鎮座していた「生駒山の土着神(二柱)」と、鎌倉時代以降に武家の信仰を受けて合祀された「八幡神と神功皇后の家族(五柱)」の2グループに分けられます。
【生駒山の土着神】 生駒山そのものを神格化した夫婦神であり、古くから「火の神」として朝廷の重要な儀式(大嘗祭など)で火を起こす道具を献上してきた由緒を持ちます。
- 伊古麻都比古神(いこまつひこのかみ) 生駒山の男神です。火を司る霊力を持つとされ、火気安全、火災除け、また火を扱う産業の守護神として信仰されています。
- 伊古麻都比賣神(いこまつひめのかみ) 生駒山の女神で、伊古麻都比古神の妻です。夫婦で共に祀られていることから、火気守護に加えて、夫婦円満や家内安全のご利益をもたらします。
【八幡神と神功皇后の家族(親子三代)】 のちに合祀された五柱は、安産や勝運で知られる「神功皇后」を中心に、その夫、子(応神天皇)、そして両親という「ひとつの家族」で構成されています。
- 気長足比賣尊(おきながたらしひめのみこと) 一般的に神功皇后(じんぐうこうごう)として知られます。身ごもったまま朝鮮半島へ出兵して勝利を収め、帰国後に無事に出産したという力強い伝説から、安産・子育て・勝運の神様として絶大な人気を誇ります。
- 足仲津比古尊(たらしなかつひこのみこと) 第14代仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)のことです。神功皇后の夫であり、かの有名な日本武尊(ヤマトタケル)の息子でもあります。神功皇后と共に祀られることで、強い夫婦の絆を象徴します。
- 譽田別尊(ほむだわけのみこと) 第15代応神天皇(おうじんてんのう)のことで、全国の八幡宮で祀られている「八幡様」ご本人のことです。大陸文化を積極的に取り入れて国を大きく発展させたことから、国家鎮護、厄除け、産業発展、武運の神として広く信仰されています。(神功皇后と仲哀天皇の息子です)
- 気長宿祢王命(おきながすくねおうのみこと) 神功皇后の父親にあたる皇族(第9代開化天皇のひ孫)です。
- 葛城高額姫命(かつらぎのたかぬかひめのみこと) 神功皇后の母親です。新羅(古代朝鮮)の王子の血を引く一族の出身で、絶世の美女であったと伝わります。
七柱がすべて揃うことで、「火や山の自然の力」と「三世代にわたる強固な家族の絆・祖先崇拝」が合わさった、非常に強力で縁起の良い空間となっています。
正式名称:往馬坐伊古麻都比古神社
正式名称の往馬坐伊古麻都比古神社(いこまにいますいこまつひこじんじゃ)は、文字の並び一つひとつにこの神社の圧倒的な歴史の長さと格式の高さが凝縮されています。
1. 名称の解読(文字の意味)
- 往馬(いこま):「生駒」の古文字表記です。
- 坐(にいます):「〜におられる」「〜に鎮座する」という意味の古語です。神様がその土地に確かにいらっしゃることを示します。
- 伊古麻都比古(いこまつひこ):生駒山の男神の名前です。
つまり全体で「生駒の地に鎮座しておられる、生駒山の男神の神社」という意味になります。
2. 式内社としての格式を示す「延喜式神名帳」
平安時代(927年)に編纂された国家の神社一覧『延喜式神名帳』には、「往馬坐伊古麻都比古神社二座(並大 月次/新嘗)」と記されています。
- 二座:当時は八幡神系が合祀される前であり、「伊古麻都比古神」と「伊古麻都比賣神」の夫婦二柱のみが祀られていたことを示します。
- 並大(大社):朝廷から特に重要視された「大社」格の神社であった証です。現在「往馬大社」と呼ばれている根拠もここにあります。
- 月次/新嘗:国家の重要祈願である月次祭(つきなみのまつり)や新嘗祭(にいなめのまつり)の際に、朝廷から直接幣帛(お供え物)が下ろされていた格別の官社でした。
3. なぜ「女神」の名が入っていないのか?
主祭神の筆頭には夫婦神である「伊古麻都比賣神(女神)」も含まれますが、神社名には「伊古麻都比古(男神)」のみが掲げられています。
これは古代の命名規則において、夫婦神を代表して男神の名を神社名に冠する形式が一般的であったためです(『延喜式』に「二座」と記されている通り、名前が省略されていても創建当初から女神も共に祀られていました)。
「生駒」と「往馬」
地名・社名の「いこま」に、現在使われている「生駒」ではなく「往馬」の漢字が充てられている理由には、古代の日本語の表記ルールと、神社に伝わる由緒の双方から大きく3つの背景があります。
1. 万葉仮名・当て字の時代背景
漢字が日本に輸入された古代、漢字は意味ではなく「音(発音)」を表す記号(万葉仮名)として使われていました。
- 「いこま」という音に対して、「往(い)+馬(こま)」 という漢字を当てた表記が古代から定着していたためです。
- 『奈良時代の古文書』や『延喜式』などの公的な記録にも「往馬」の表記で登場しており、地名や神社名として非常に古い伝統を持つ表記です。
- のちに「生駒」という漢字が定着していきますが、神社では古代の正統な表記である「往馬」を今も継承しています。
2. 神社に伝わる「馬」の由緒(白馬の節会)
「馬」の文字が用いられている背景には、神社に伝わる神話・伝説も関係しています。
- 天武天皇の時代:国中に牛馬の疫病が流行した際、往馬大社で神託を受け、馬を並べて祈祷を行う「白馬(あおうま)の節会」を執り行なったところ、病が治まり馬たちが蘇ったと伝えられています。
- この故事から、往馬大社は古くから「馬の守護神」としても尊崇を集めるようになり、「馬」の文字を持つ「往馬」の表記が神社において深い意味を持つことになりました。(本物の馬の代わりに絵馬を奉納する風習に繋がり、「絵馬発祥の地」とされる所以でもあります)
3. 「いこま」の語源と意味
そもそも「いこま」という言葉自体の語源については諸説存在します。
- 「生・駒(活気ある馬・荒々しい駒)」説:生駒山系が暴れ馬のように険しい、あるいは質の良い馬を産出・飼育する地であったという説。
- 「行(い)き・駒(こま)」説:大和と河内(現在の奈良と大阪)を結ぶ交通の要衝であり、「馬が行き交う(往く)場所」であったという地理的由来から「往馬」が充てられたという説。
歴史的には「往馬」も「生駒」も同じ「いこま」という音を表記した姉妹関係にありますが、地域名としては後代に「生駒」が一般的になったのに対し、神社としては最も古い起源を示す「往馬」の表記を大切に守り続けていると言えます。
摂社・末社
往馬大社の境内には、本殿七柱のほかにも多くの摂社・末社が並んでいます。
1. 祓戸社(はらえどしゃ)
参拝の最初、手水舎の近くや鳥居を潜った参道途中で出迎えてくれるお社です。
- 参拝すべき理由:神社にお参りする際、最初にお参りして日々の罪や穢れ(心身の淀み)を祓い清めてもらうための重要なお社です。本殿の神様へお願い事をする前の「準備」として、最初に参拝するのが作法とされています。
- 御祭神:瀬織津比賣神(せおりつひめのかみ)
- 川のせせらぎや水の力で、あらゆる罪・穢れを海へと押し流してくれる祓い清めの女神様です。
- 御利益:心身清浄・厄除け・災難除け
2. 生駒戎神社(いこまえびすじんじゃ)
境内に佇む「生駒のエベッサン」として親しまれているお社です。
- 参拝すべき理由:正月の十日戎(とおかえびす)でも大いに賑わう生駒地域の商売の要です。特に商売繁盛や事業の好転、日々の吉報を願う方には外せない参拝スポットです。
- 御祭神:事代主神(ことしろぬしかみ)
- 七福神の「恵比寿様」として知られ、豊かな実りと商いの運をもたらす福神です。
- 御利益:商売繁盛・事業繁栄・千客万来・開運招福
3. 稲荷社(いなりしゃ)
朱色の鳥居が印象的な、生活や産業の基盤を支えるお社です。
- 参拝すべき理由:主祭神である生駒の火の神とあわせて参拝することで、「火を使う作業」や「日々の暮らし・生業」がより盤石になるとされています。衣食住の根幹を護っていただけます。
- 御祭神:宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
- 穀物や食物を司るお稲荷様の主祭神です。
- 御利益:五穀豊穣・家内安全・商売繁盛・衣食住の守護
4. 北末社・南末社(きたまっしゃ・みなみまっしゃ)
拝殿・本殿の両脇(北側と南側)に、整然と並んでいる連立末社群です。
- 参拝すべき理由:日本の神道における最重要な神様が横一列に勢揃いしています。ここをお参りすることで、全国の主要神社(伊勢神宮、春日大社、住吉大社など)へ遠拝(とおはい)したのと同じような大変手厚い御神徳を授かることができます。
【北末社】
- 主な御祭神と御利益:
- 神明社(天照大神):日本の総氏神。国家安泰・所願成就・総合開運
- 豊受比賣社(豊受比賣神):伊勢神宮外宮の神。産業発展・衣食住守護
- 春日社(天児屋根命):春日大社の神。学芸上達・出世開運
- 大山祇社(大山祇神):山の総司神。山林守護・事業基盤の安定
- 仁徳天皇社(大雀神):第16代天皇。子孫繁栄・仁政守護
【南末社】
- 主な御祭神と御利益:
- 月読社(月読命):夜と月を司る神。心の平安・病気平癒・直感力向上
- 猿田彦社(猿田彦神):道ひらきの神。交通安全・事業や人生の道ひらき(導き)
- 住吉社(底筒男命・中筒男命・表筒男命):海の神・和歌の神。航海安全・災難除け・諸芸上達
- 伊弉諾社(伊邪那岐命・伊邪那美命):国産みの夫婦神。夫婦円満・良縁・延命長寿
5. 観音堂(かんのんどう)※神仏習合の名残
境内の北末社付近にある、神仏習合時代の歴史をいまに留める特別なお堂です。
- 参拝(見学)の理由:明治時代の神仏分離令を乗り越え、往馬大社の中に静かに安置され続けている非常に貴重な十一面観音像がお祀りされています。主祭神の一柱である神神功皇后の「本地仏(仏教における本来の姿)」と伝えられており、往馬大社が歩んできた深遠な歴史の深さを実感できるパワースポットです。
- 御利益:無病息災・延命・苦難救済
理想的な参拝手順のまとめ
- まず手水舎で手を清め、「祓戸社」で心身を綺麗に洗う。
- 拝殿へ進み、「本殿七柱」にメインのご祈祷・お礼をする。
- 本殿脇の「北末社・南末社」を巡り、日頃の恩恵に感謝する。
- 必要に応じて「生駒戎神社」「稲荷社」で仕事運や商売繁盛を祈願し、「観音堂」の歴史に心を寄せる。
このように順を追って巡ることで、往馬大社の持つ自然信仰・神道・仏教的伝統が交錯する清らかなエネルギーを余すことなく受けることができます。






























